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更新履歴:2024/01/31 第四章公開
 

【 はじめに 】

2021/10/31  日産自動車株式会社(在籍は大森分室ーニスモ出向、オーテックジャパン出向)に約22年間勤務した後、42歳で退社して1988年1月(昭和63年)有限会社アタックレーシングを設立した。  最初は日本初の「レーシングメカニック通信教育」を自宅で始めて受講生1000名で終了する予定で開始した。  開始から1年後の1989年1月15日より期間限定車として日産PAOが発売され、3ヶ月間で約51000台の予約が入り1年半掛けて納車された。  3ヶ月間の予約販売であったので、私はスタイルに惚れて即座に予約した。グレードは希少となったキャンバストップ・マニュアルミッション・エアコン無し仕様である。長く乗るつもりで、古くなった際にオートマ・エアコンの維持が大変と思いシンプルな仕様を選んだ。  会社の方は、その後、バルムタイミング実習教育、テクニカルビデオ制作、特殊工具制作販売、トヨタ4AGヘッドチューニング及びリビルトMT販売、コンピューターチューニング(日産、トヨタAE86)など変化してゆく。  創業から3年後ほどから添加剤X1の販売も開始するが、まだMVS発売はずっとずっと先の話となる。  当時はアーシングやイオングッツ等、まだまだファインチューニングや高性能部品などへの交換が主体であった。当然ながら有限会社アタックレーシング社の第1号の実験車として大活躍した。  それから約15年後、エンジンオイルがガソリン希釈によって、どんどん増えてゆくトラブルと、キャンバストップ収縮による雨漏れと作動停止、サイドブレーキのワイヤーが伸び切って効かない等、トラブルが多発。会社もエンジンオイル開発販売などにより忙しくなり、売却や廃車は考えていないため自宅車庫に保管となる。走行距離は97300km。  PAO発売から今年で32周年を迎え、仕事も半分リタイヤしたので、そろそろ17年振りにPAOを復活させようかと決断した。現在なら高性能オイルやMVSもある。部品が何とか手に入る内に復活させないと大変なことになる。幸いなことに全部とはいかないが少しずつ部品調達から開始した。  走行距離が97300kmでも年数が年数なので、長期消耗品は全て交換するのが理想的。  冷却水関係では、サーモスタット、ヒーターコア(パオ専門店オリジナル)、ヒーターホース、ラジエターホース交換、ウォーターポンプは部品だけ確保、燃料関係はフューエルポンプ、ストレーナー交換、燃料タンクストレーナー交換、燃料タンク脱着洗浄。点火系統はプラグコード、スパークプラグ(イリジウム)交換など予定。  オイル関係は、エンジンオイル(ブローバイガス低減と圧縮確保のため10w-50=S15FS)、ミッションオイルをエストレモに交換。エレメント、油圧プレッシャースイッチも交換。パワステポンプベルト、オルタネーターベルトも交換予定だ。  ワイヤー関係もだいぶ伸びてしまっているため新品に交換して新車状態に戻す。アクセルワイヤー、クラッチケーブル、ヒーターコア(純正品はコア上下が樹脂のため経年劣化により破損するためパオ専門ショップオリジナル製品)、後はキャンバストップは純正品が無いため、これも専門店オリジナルの濃紺に交換予定で制作の予約を入れた。幌のみの販売なので自分で交換する。幌価格は60500円と格安。この4点で部品価格総額15万円。  17年間の保管であったが、完全な倉庫内保管であったため、埃は積もっていたものの錆の発生はほとんどなかった。ただ15年間使用の汚れの蓄積はあるので、レストア作業で綺麗に磨き上げてゆく計画である。どうせなら出来るだけ新車の状態に戻したい。  部品取り付けボルト&ナットは錆が発生している物が多いため、出来るだけMVS stdボルト&ナットに交換してゆく。車両重量が約750kgと軽量でありエアコン無し、マニュアル5速ミッションなので、1000ccとはいえ活発に走ると思う。  車検に受かるためには暗いヘッドライトのバルブ交換、ウィンドウォッシャーポンプ交換、ワイパーブレード交換など手を入れる箇所は数多い。いずれはオルタネーター、セルモーター、パワステポンプのリビルト、ラジエター交換、マフラー交換などが必要となってくる可能性が高い。  理想的にはフロントストラット、リアショックアブソーバーをカヤバ製に交換、マスターシリンダーOH、ブレーキキャリパーOH、リアホイールピストンOHとシュー交換、ブレーキホース、サイドブレーキワイヤー左右交換と進めてゆく予定。  全部に手を入れると部品代のみで40万円~50万円程度(車検費用別途)掛かるかもしれない。工賃(3ヶ月間50万円~60万円換算)が無料なのがせめてもの救い。エンジン始動によりアイドリングの安定や水漏れ、排気漏れ(マフラー他)等が無ければ良いのだが、最終的に走行試験まで行かないと分からない点もある。

このページは、estremo公式サイト――『藤沢の部屋』にて連載中の【パオ号レストア奮闘記】をまとめたものです。概ね『藤沢の部屋』で掲載した当時のままですが、一部文章の編集、また動画が追加されています。

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